Devolver Digitalから発売された2019年2月28日に、steamとNintendo Switchで発売された「Ape Out」のレビューと初心者向けガイドです。
インディーズ開発のお手軽な2Dアクションゲームです。
かなりよくできています。
アクションゲームとしてすごく目新しい、ということはないのですが、1500円で買えて数時間でクリアできて、クリア後はハードモードがプレイできたり、一度やられると終わりなアーケードモードがプレイできたり、という意味では値段以上の価値はあるかと。
PC版で購入してキーボード+マウスでプレイしましたが、パッドのほうが操作はしやすそうですね。
操作は単純ですが、反射神経が必要なのと、戦略を考えないと後半のステージが辛くなってきます。
Nintendo Switch版で携帯モードでプレイしても楽しめそうな感じです。
以下、STEAMの販売ページになります。
以下、多少ネタバレがあるので、気になる人は注意です。
Ape Outの概要
視点が上から(天井から見ている感じ)の2Dアクションゲームです。
主人公はゴリラです。
人間に捕まっているゴリラが、人間を倒しながら脱出するのが目的です。
基本、画面の右に進んでいく形ですが、左に進んでいくステージもあります。
架空のレコードアルバムをモチーフにしたステージ制で、1枚クリアするたびに、クリア後のメニューが追加されます。最初はメニューがないのでちょっと戸惑いますね。
基本、各ステージごとの自動セーブです。
操作は単純で、上下左右をWASDで動かし、左クリックで人間を突き飛ばす、右クリックで人間をつかむ、右クリックを押しっぱなしで人間をつかみ続けることができる、という形です。
視点は上からになるのですが、うまくできてまして、部屋の壁や障害物などで、死角ができるように設計されています。
これがちょうど良いバランスでして、角待ちして敵から隠れることも可能ですし、逆に角にいると曲がった先の敵は視認できないようになっています。
この辺り良くできてますね。
ゴリラは銃弾3発でやられます。
敵の武器によってダメージ値が少し違うようで、ロケットランチャーは一撃でやられますし、火炎放射器などもあります。
やられるとマップのどのあたりまで進んだのかがわかるようになっています。
マップは不思議なダンジョンのような感じで毎回微妙に変わります。
攻撃手段は敵を突き飛ばすか、敵をつかんで投げつけるかになります。
敵の人間をつかむと、一発だけ持っている武器を使ってくれます。その攻撃で敵の人間を倒せます。また、つかんでいる人間を盾にすることもできます。
移動と攻撃を駆使して、ステージクリアを目指すゲームです。
ステージ進行
ステージ進行はレコード盤をモチーフにした「DISC」という形式になっています。
レコードのA面、B面みたいな感じですね。
最初のディスクをクリアするまではこのDISCメニューは出てこないです。
ステージクリアごとに自動でセーブされます。
建物内のステージの場合は、この緑の扉がステージのクリアになります。
屋内等のステージもあるので、一概に全てがこれというわけではないですが。
マップは基本要素は同じですが、細部は毎回ランダムになります。
プレイ中にマップを見ることはできず、倒された後にその時のマップと自分が進んだルートが表示されます。
マップは毎回微妙に変わります。
障害物や建物の配置、さらには敵の配置も毎回違います。
ただ、基本は同じなので、クリアできないステージでもだんだん傾向がつかめてくるかと思います。
丸暗記すればクリアできる、ということはできないゲームではあります。
また、ステージが進むたびに少しずつ戦略のバージョンアップをしないとクリアできなくなる絶妙なバランスだったりします。
操作技術にもよりますが、アクションが苦手な人は後半のほうでちょっと難しいな~と感じるステージがあるかもですね。
Ape Outの攻撃方法
APE OUTの移動以外の行動は、敵の突き飛ばしと敵のつかみしかありません。
PC版はデフォルトで、左クリックが敵の突き飛ばし、右クリックがつかみになります。
右クリックはホールド(押しっぱなし)で敵をつかみ続け、そのまま移動することができます。
つかんでいる状態で左クリックを押すと敵を投げることができます。
- 敵を壁にぶつける
- 敵を敵にぶつける
- つかんだ敵の射撃
敵を壁にぶつける
基本攻撃の1つが突き飛ばしです。
デフォルトで左クリックで敵を突き飛ばすことができます。
突き飛ばして壁などの障害物に当てると敵を倒すことができます。
敵は一定距離しか飛びません。壁や敵などの障害物にぶつからないと、敵はそのまま生き残るので注意が必要です。
スピードをつけて走った状態で突っ込んで、敵を突き飛ばすのがやりやすいです。
PC版の場合、マウスポインタの方向に移動・攻撃が出るので、その向きも重要になります。
意外とエイム力が必要なのですが、慣れればそこまで難しくはないです。
マップによっては敵をビルの外に突き飛ばす、などして落として倒すことができます。
そういった場所では、自分の操作をミスして落ちると、ゴリラも落下死するので注意が必要です。
また、敵をつかんで壁にぶつけても同じように倒すことができます。
とりあえず障害物に向けて敵を突き飛ばすのが基本になります。
敵を敵にぶつける
敵をさらに敵にぶつけることによって倒すことができます。
投げつけられたほうはほぼ倒すことができるのですが、投げたほうの敵は結構残ることがあります。
爆発系の敵に対しては、敵を投げつけて誘爆を狙うのもありです。
画像はつかんで投げていますが、ただの突き飛ばしてでも同じです。
つかんだ敵の攻撃
敵をつかんで、少しのタイムラグの後、マウスポインタの方向につかんだ敵が射撃します。
これは一発だけになります。(武器によってちょっと性質が違いますが)
この攻撃は普通に敵を倒すことができます。
ショットガンの敵をつかむと、散弾が広範囲に飛ぶので、多くの敵をいっぺんに倒しやすくなります。その分飛距離は短いですが。
つかんでいる最中は最高速度が歩きになるので、その点は注意が必要です。
また、こちらもPC版の操作だとマウスポインタのほうに射撃するので、最低限のエイムが必要になります。
敵の種類(さわりだけ)
敵はゴリラを見つけると、一定の時間を置いたらその敵キャラ特有の攻撃をしてきます。
攻撃方法は敵キャラによって違います。
ここでは一部の敵キャラのみ紹介します。
この辺りはやってみて体験してみてほしいです。
ライフル
単発のライフルを撃ってくる敵です。
動きもはやくなく、単発でしか撃ってこないので、撃たれたとしても対処しやすい敵です。
ただ、ライフル自体は結構射程距離が長いので注意が必要です。
つかんで敵を撃つ場合も単発なのであんまりな印象ですね。
ショットガン
アーマーみたいなものを着ているショットガンの敵です。
射程距離はライフルよりも短いですが、そこそこの射程で放射状に散弾が飛んでくるため、慣れるまでは意外と厄介です。
つかんだ後の射撃で敵を倒しやすいタイプでもあるため、利用しやすい敵でもあります。
Ape Outは音楽も魅力的
敵を倒すたびに「鳴る」効果音が特徴的です。
BGMは一貫してジャズなのですが、それがちょっとレトロなグラフィックと合わせて独特の雰囲気を醸し出しています。
そのBGMに対して、敵を倒すたびにシンバルなどの音で「ガシャーン」となるのですが、それがアクセントとなってゲームプレイのリズムが生まれていきます。
BGMと効果音の融合が非常に良いバランスですね。
エンディングの時の音楽もかっこいいので、クリアしたらぜひ最後まで聴いてみてほしいです。
まとめ
初心者の方でちょっと詰まってしまった人用に、攻撃方法や敵など少し詳しく書きましたが、内容やシステムは難しくないので、プレイしていればすぐにわかります。
また、ここに記載したものはほんの一部でして、まだいろいろな要素があります。
とは言ってもちょっとプレイするにはとても良いゲームなので、スイッチ版で買って移動中の電車内とか新幹線の中とかでプレイするには良いゲームだな~と思います。
長所
- 単純に面白いアクションゲー
- 脱出するゴリラvs人間の敵という設定の面白さ
- デフォルメされたおしゃれなデザインとカラフルな色彩
- かっこいいBGM(ジャズ)
- クリア後のやりこみ
単純ですが、面白いアクションゲームです。
操作自体もできることは少なく、WASDでの移動と、左クリック突き飛ばし、右クリックつかみ、だけです。(キーバインドは変更可能)
シンプルなゲーム性ですが、それ故に反射神経と一瞬の戦略が試されることになります。
ランダムで生成されるマップと敵配置のせいで、ただ丸暗記すればクリアできる、というゲームでもないため、その時々の判断が重要になります。
ただ、ランダム、とは言ってもステージの基本要素は同じなため、大枠は覚えることができますが、細部は毎回違うということになります。
2D上から視点なのに、神様視点にならないような上手い死角の作り方、ステージを進めるごとに少しずつ新しい攻略方法が必要な学習難易度など、非常に秀逸な設計のゲームだな~と思います。
開発元の名前の中に、Getting over itのBennett Foddyとあるので、ちょっと頷ける部分でもあります。
短所
- アクションが苦手な人はとっては難易度高め
- 運ゲー要素も多少あり(ランダム生成マップ)
- PC版は操作がちょっと難しい(慣れるまでは)
- ボリュームが少なく、短い
アクションが苦手な人にとってはちょっと大変ですね。
ノーマルモードでも、DISC3の後半から、DISC4はノーマルでもちょっと難易度上がり気味です。
やっていればクリアできないことはないですが。
順々に難易度が高くなる、というよりは、個々人で苦手なステージが出てくる、といった印象です。
ステージの基本構成は同じなのですが、不思議なダンジョン系のゲームのように、敵の配置や障害物、部屋の配置などは微妙に変わるので、少し運ゲーなところもあります。後半のステージでも、真ん中を突っ走るだけで、結構クリアできてしまったりとかもあります。
PC版で操作する際には、移動や攻撃の方向にマウスのポインタを向けておかないと、スムーズに操作できないので、この部分は慣れないと少し大変です。
Wを押しているのに、マウスのポインタがゴリラの下側にあると、ゴリラの速度は歩く速度ぐらいになってしまいます。最高速度で移動するには、WASDの方向とマウスの方向を合わせる必要があります。
まあ、PCのアクション系のゲームは大体そうなってるんですけど、慣れてないと戸惑うんですよね。
長編ゲームというわけではないので、ボリュームは薄いのですが、1500円ということを考えたら十分な長さかと思います。
短所、という形で上げましたが、そういうゲームですし値段からしたら十分な長さだな~という印象です。
正直非常に面白いので是非プレイしてみてほしいです。