webで読んだ漫画の感想を備忘録的に書いていく。
アニメ化もした「このヒーラー、めんどくさい」。
出版社はKADOKAWA、作者は丹念に発酵、無料だとニコニコ静画やComicWalker。
キノコ型魔物の名前が無駄にかっこいい、冒険者ファンタジーギャグマンガ。
もともとニコニコ静画で「これ、何の話ですか?」という個人連載をしていたものが、商業連載になって「このヒーラー、めんどくさい」としてリメイクされたもの。
毒舌ダークエルフのボケと、弱小戦士のツッコミで成立する漫才漫画。
テンポの良い二人の掛け合いと、それに関わるモンスターのコント的な流れを読ませる話。
回が進むにつれて、ラブコメの波動を感じるようになってきた。
このヒーラー、めんどくさいの感想
ダークエルフの美少女という設定だが非常に口が悪く、ナチュラルに相手を煽り散らかすボケ役のヒーラーに対して、オールドルーキーなどと馬鹿にされるぐらいに弱い戦士がツッコミを入れることが主体の漫画。
ダークエルフのヒーラーは、戦士とは打って変わって非常に強く、ヒーラーと言いつつ暗黒魔法的な怪しげな魔法や呪術を駆使し、肉弾戦も強い。この「弱い戦士」と「強いヒーラー」という対比もこの物語の特長。
よくある冒険者的な世界だが、敵のモンスターもどこか憎めない、どころか、親しみをわかせるような、すこし間の抜けたキャラ造形のものがほとんどで、悪役という感じはない。2人のボケツッコミを引き立たせるための舞台装置として敵モンスターを機能させている。
強いヒーラーが弱い戦士を煽りに煽ってボケ倒し、それに戦士がツッコミを入れまくる、そのテンポが非常によく、夫婦漫才的な雰囲気もあってわかりやすいギャグマンガ。
「これ、何の話ですか?」時代は、文字も読ませる系の内容だったが、「このヒーラー、めんどくさい」では編集者の力なのか、コンパクトにわかりやすくギャグとツッコミを重点的に見せる作風に変化している。そのため、アニメ版では「これ、何の話ですか?」のエピソードが結構使われていた。
単なる冒険者漫才だけでは物語的に広がり切らないところだったが、回が進むにつれて、2人の関係性も進んでいき、だんだんとラブコメチックな波動を醸し出すようになってきた。
そんな二人の関係性の変化も楽しめるが、時節挟まれる番外編などでは、昔と変わらずキレッキレの煽りを見せてくれるところが面白い。
今後も期待大。