webで読んだ漫画の感想を備忘録的に書いていく。
春アニメになってたので試しに読んでみた「勇者が死んだ」。
出版は小学館、作者はスバルイチ。無料で読むには、裏サンデーとか、アプリだとマンガワンとか。
コメディテイストのちょいエロ勇者ものファンタジー。でも裏にある設定は意外と重め。よくあるサンデーっぽい漫画を勇者もので再現したような感じ。
一部は完結していて、続編の「勇者が死んだ! 神の国編」が連載されている。
「勇者が死んだ」というタイトル通りに、数年前に偉業をなした勇者が、なぜか主人公の罠にはまってあっけなく死んでしまうことで、その勇者の代わりを主人公がするという話。
結構スケベな主人公という設定にして、コメディ風味でちょいエロを入れつつ、要所要所で暗い設定が入ってきて戦う意味を補填する感じ。
良くも悪くもちゃんとしているちゃんとしたサンデーの漫画。
勇者が死んだの感想
ふともも大好きで大根を作っている農家のさえない男が主人公。立派なふとももを見るとニーソを履かせなければ気が済まないという病気持ち。大根にまで履かせる。
という軽い設定で始まるが、裏にある設定は結構複雑でダークな話。
世界設定としては、数年前に勇者が地獄の門を聖剣で封印し世界を救っていたのだが、なぜか地獄の門の封印が解かれてしまい、世の中は混乱していた、というもの。
地獄の門が復活してしまったため、勇者は再度世界を回っていて、主人公の村にもやってくる。
ところが勇者は、主人公が悪魔対策で仕掛けていた落とし穴にはまってあっさりと死んでしまう。
村中総出で勇者の死を隠蔽した次の日、朝起きたら主人公は勇者の体になっていた…。それは、昔勇者とパーティーを組んでいた屍術師の仕業だった。こうして主人公は勇者の体で世界を救うための旅に出るという立て付けの設定。
主人公の幼馴染、12歳の屍術師の少女、昔の勇者パーティーのメンバー、などなど、よくある設定がてんこ盛りかつそれらを上手く使いながらコメディタッチで物語を進めつつ、要所はきっちりシリアスでしめてくる、王道なファンタジー少年漫画。
勇者の死や屍術師の境遇などにもちゃんと設定があり、読み進めていくうちに徐々に明かされていくので、最低限の伏線回収はきっちりしているし、さすがの安定感といったサンデー系。
こういう設定の話でサンデーというだけで、昔から漫画を読んでいる人にとっては「ああそういう感じの話ね」となんとなくわかってもらえるのでは。
サンデー系が好きな人にとっては滅茶苦茶面白い話なので、そういう人にオススメ。