GSX1000の使い方と性能、設定方法(FPSにおすすめのサウンドデバイス)

ドイツの音響機器メーカー、ゼンハイザー(SENNHEISER)から販売されているサウンドデバイスのGSX1000の紹介ページです。

GSX100はゼンハイザーのUSB接続式のサウンドデバイスです。

発売は2017年と発売してから時間が経過していますが、7.1サラウンドの外付けUSBサウンドデバイスとしてはかなり評価の高い機種になり、使用している人も多い機材になります。

ヘッドセットスピーカーをタッチパネルでワンタッチ切り替えができるので、そういった使い方をする人にはとても便利です。

残念ながら少し値段が高めなので、そのあたりが欠点ですね。参考価格で27,000円ぐらい、実売は23,000~24,000円ぐらいですかね。

GSX1000の基本性能



基本性能
  • 4種類のイコライザーセッティングが可能
  • タッチパネル操作
  • スピーカーとヘッドセットをワンタッチ切り替え
  • 設定プリセット4個設定可能
  • 対応機種:PC、MAC
  • バスパワー方式(USB給電型)
  • コネクタは3.5mmが3つ(ヘッドセット、マイク、スピーカー)

操作はタッチパネル式で、タッチパネルの銀色の枠部分をくるくる回すことでボリューム調整ができます。

ボリュームはwindowsのボリュームと連動します。

USBで給電されるため、外部の電源は不要です。

コネクタはヘッドセット、マイク、スピーカーの3.5mmが三つです。

プラグがマイクとヘッドセットが分かれていないものの場合、以下のような分岐ケーブルが必要になります。



GSX1000の4種類のEQセッティング

細かいイコライジングはできないのですが、プリセットで4種類の設定があります。

タッチパネルの上段右側です。

プリセットで4種類準備されています。

オフ、eスポーツ、ミュージック、ストーリーの4種類になります。

ぱっと見でわかりやすいアイコンになっています。

eスポーツモード

ゲームをプレイするときはeスポーツでやっています。ほとんどこのモードで使ってますね。

eスポーツは低音が抑えられ、高音よりになります。

足音や銃声などが乾いた感じの音になって良く通るような音になる気がします。

ミュージックモード

音楽を聴くときなどはミュージックモードを使っています。ミュージックモードは低音が強調されるイメージです。

使用するイヤホンやヘッドセットにもよりますが、かなり低音が強調されます。このモードでFPSをやると銃声の重低音がとても大きくなるのですごくやりにくくなるのですが、曲を聴く際には良いモードですね。

映画モード

映画モードはミュージックモードの低音が少し強いな~という時に使う感じで、ミュージックモードの低音が少し抑えれる感じです。

この辺りのイコライジングがあまり好みでない人はOFFにしておく感じですかね。

GSX1000のヘッドセットとスピーカーの切り替え

ヘッドセットとスピーカーの両方を使っているのですが、これをワンタッチで切り替えられるのはかなり便利ですね。

GSX1000を選んだ大きな理由の1つにこれがあります。

対人のFPSゲームをやる際にスピーカーを使うことはないですが、音楽を聴いたり動画を見たり、などの時はスピーカーが便利です。

スピーカーはM-AUDIOのAV40というスピーカーを使っていますが、これは本当は音楽聴いたり用ではなくモニタースピーカーなので、音がフラットで定位が良いので、ゲームでも使おうと思えば使えます。

シングルのFPSゲームで、ヘッドセットとかちょっとな~という時に使っても、意外と音の方向がわかるので、気楽にやるときにはいいですね。

PCをいろんな用途で使うので、スピーカーにすぐに切り替えられるのはありがたい機能です。

GSX1000のステレオと7.1サラウンドの切り替え

ステレオモードと7.1サラウンドモードも、タッチパネルでワンタッチ切り替えができます。

ステレオモードでは以下の残響音とサラウンド増幅は使用できません。

GSX1000の残響音(リバーブ)切り替え

7.1サラウンドモードは残響音(リバーブ)の大きさを3種類で切り替えられます。

残響音無し「なし」、残響音弱め「+」、残響音強め「+++」といった形になります。

「+」は「for Confined Space」なので閉鎖空間向け、といったところでしょうか。室内などの残響音を想定しているようです。

「+++」は「for Open World」とのことなので、開けた場所での残響音を想定しているようです。

「無し」は「for Super Accurate Sound」で自然な音、ということでしょうか。FPSゲームではこちらの音が一番わかりやすいですね。

残響音が強いとFPSでは少し銃声等が聴きづらくなる印象です。音に対しての没入感、という意味では残響音を強めにしたほうがリアルに感じます。残響音を強めにすると音がこもる感じに聞こえるので、FPSの定位としては少し落ちる気がします。処理したサラウンドがあまり好みでない人は、この残響音を強くするとさらに好みでない音になります。

ただ、音楽を聴く際にはこのリバーブは強めのほうがバイノーラルっぽく聞こえる気がします。

リバーブ強め、方向の協調を前方にしておくと、かなり臨場感のあるサウンドでライブDVDなどを見られます。そういったライブハウスなどの閉じた空間の音のなり方は、残響音があったほうがそれっぽく聴こえますね。

GSX1000のサラウンド増幅の切り替え

どの方向からの音を強くするかを決められます。

前方・後方・なし、の3種類です。

この設定をするとかなり音の方向性が変わります。

実際はオフが一番現実っぽい感じですが、ゲームの場合は前と後ろがはっきりしたほうがわかりやすいので、前方か後方にしておくほうが定位ははっきりします。

自分は前方にしていたのですが、前方にしておくと、フォートナイトでグライダーを開く音がとてもやかましく聴こえるので、最近オフにするようになりました。

エーペックスレジェンズでもそうなのですが、前を強調しておくと、自分が発する音がうるさく感じてしまうんですよね~。

この辺りはプレイするゲームによっても違うので、色々試して設定を変えていくのが良いかと。

GSX1000のマイクモニタリング切り替え

ボイスチャットをしている際に、自分の声をヘッドセットから聞くかどうかの設定です。

密閉型のヘッドセットやカナル型のイヤホンだと、自分のしゃべってることは結構聞きづらいので、モニタリングしておいたほうが会話はしやすいですね。

モニタリングしなくてもボイスチャットはできるのでこの辺りは好みかと。

SE215を使っていると、このマイクモニタリングがホワイトノイズを増幅させるので切っています。

GSX1000のプリセット機能

ボリューム以外の各種設定をプリセットしておくことができます。

本体の四隅に赤く横線が入っていますが、こちらを長押しすることで、設定が保存されます。

切り替えるときはこの赤線をなぞるようにすると変更しやすいです。

ただ誤動作もしやすいのであんまり使わないですね。

正直タッチパネルを使えば十分というか、便利です。

GSX1000の7.1サラウンドの定位と評価

正直慣れるまではよくわからなかったですね。といってもそれは7.1だからではなく、ステレオでも同じでしたけど。

GSX1000とGAME ZEROを使う前はアークティス5を使っていたのですが、このgsx1000とアークティスだと明らかに違うところから音が聞こえてくるので、最初は戸惑いました。

この辺り、すぐにアジャストできる人はすごいな~と思います。

慣れてくると、この音はこの辺りだな…というのがわかってくるのでかなりやりやすいです。

慣れてからのアークティス5と、慣れてからのGSX1000+GAME ZEROだと後者のほうが自分は定位を判断しやすいですね。

この辺りは個人差があります。

また、windows10のサウンド設定をサラウンドにしておかないと、左右の定位が非常にマイルドになってしまうので、ステレオになれている人からするとかなり聴きづらくなるかと。現実の音としてはこちらでも再現できている気がしますが。ゲームでの定位を考えた場合、win10の設定は必須かと。

現在はGSX1000とSE215なのですが、プレイしているゲームがオーディオをどんどん変えていくので、経験で何とかするタイプの自分はちょっと大変なんですが、慣れると7.1のほうが聞こえやすですね。

7.1で聞いていても、GAME ZEROよりSE215のほうがステレオ寄りで聞こえます。なので左右はわかりやすい気がします。

GAME ZEROのほうが上下の判別がしやすい感じですかね。

という感じで、7.1サラウンドでも、ヘッドセットやイヤホンによって聞こえ方が少し変わるので、この辺りの差に敏感な人はかなり変わる可能性がありますね。

iPhoneの昔のイヤホンとか使ってみたことがあるんですが、定位としては悪くないのですが、外の音が聞こえてしまうのと低音が少し強いのでFPSはちょっとやりにくい印象です。

正直、このGSX1000のサラウンドの定位は、経験と慣れのほうが重要な気がしています。

GSX1000で慣れてからは、ステレオのほうが違和感を感じますしね。

7.1サラウンドへの慣れと、各ゲームに対する慣れ

経験と慣れのほうが影響が大きいんじゃないか、という仮説はどうして生まれたかというと、フォートナイトをプレイしていたからです。

フォートナイトはオーディオについてかなり修正が入っています。

公式のニュースやパッチノートでも触れられていますが、グライダーや足音に対しての修正が結構あります。

これがですね、変わるたびに自分は音がわからなくなるのです…。機材は変えず、設定も変えずなのに、わからなくなるんですよね。

v8.01でも足音の上下に関しての修正が入っているのですが、今までと違う感覚で音が聞こえてくるようになりまして、ここでそれまでの経験がいまいち通用しなくなりました。

すぐに対応できる人はすごいな~と思います。これも個人の能力差ですね。

これはプレイして調整していかないといけないのですが、耳が悪い分、自分の感覚の調整にも時間がかかるタイプなので最初は非常に戸惑います。

実際に聞こえてくる音と、その音がどこから聞こえてきているか、のすり合わせは感覚によるものなので、ここがだめなら聞こえててもダメなんですよね~。

その点がFPSの「音」の難しさなのかな~と思います。

これはデバイスだけの問題ではなく、使用者側の問題(プレイスキル)もあります。

例えば自分がいる家屋の間取りを把握していないとせっかく音の定位が良くても相手の動きを予測することができません。

また、人間の思い込み、というのは面白いもので、ぼんやりしてたり別のことに気をとられていると、音がしていても把握できなかったりします。

「全然足音が聞こえない」といってるのに、そのプレイ動画を見直すと、めちゃめちゃ足音がしてる、ということもあります。

こんなところにいるはずない、と思っていると、足音がしていても環境音だと思いこんだりします。

この辺りはプレイするゲームの経験値なので、なんとも難しいところです。

ゲームのバグで足音がしない、ということもありますので、その場合はもうどうしようもないですね。

自分に合うデバイスとは、定位と自分のプレイ経験がジャストフィットするものなんでしょうね~。

GSX1000の注意点

対応機種はPCとMACなので、PS4などでは使ってもあまり意味がないようです。

また、コネクタは3.5mmが3つですが、ヘッドセット、マイク、スピーカーとなるため、USBのヘッドセットなどはつなげないです。

7.1サラウンドを使用するならばwindowsのサラウンド設定もしておく必要があります。

また、もともと現状の7.1サラウンド技術が合わない人がいます。

そういう方はたいてい7.1を酷評することになるのですが、この辺りは個人差があるので難しいところです。

GSX1000に何を期待するかでも変わるかと思います。

7.1chでのサラウンド自体の評価が低い人が、GSX1000のサラウンドを使ってもあまり意味がないですね。

各周波数帯ごとの細かいイコライジングはできないので、そういう設定がしたい人にとっても選択肢に入らないですね。

一応、フリーソフトなど、外部のソフトを使ってイコライジングすることは可能ですが、それをするぐらいならば、GSX1000は選ばなくても良いかと。

まとめ

重要なのは自分の特性を知っておくことですかね。

自分は耳が良いのか悪いのか、定位を判別するのが得意なのか、足音を聞くのか得意なのか苦手なのか、そういったところです。

得意な人は、その感覚を変えずにより良い環境を探す形になりますし、苦手な人はその苦手部分を機材でカバーしたいわけですが、前者と後者では機材の探し方が全然変わるわけです。

自分は完全に後者でして、その時の環境ではだめなのはもうわかり切っていたので、そこで機材を試す、多少高くてもかまわない、で、GSX1000とGAME ZEROを使ってみた、という形です。

正直、得意な人はある一定以上性能のものであれば、すぐに使いこなして結果を出すので、あまり難しく考えずに、競技プレイヤーが使っている機材をまるパクリで全然良いと思います。

自分みたいな下手くそは「合うもの」を見つけないといけないわけで、そこに時間とお金がかかるのは仕方ないかな~という感じです。

まあ、ゲームは楽しみでやっているので、完全に自己満足ですから、機材も自己満足できれば良いわけです。

自分が満足できるのが大切ですね。

PUBGで初めてソロでドン勝を取れたのは、このGSX1000を買ったあたりでした。

自分のプレイスキルが上がってきていたのが、ちょうどサウンド環境を良くしたものと重なった感があった気がします。

バトロワゲームのソロはあんまり真面目にやってきていないので、プレイ経験が足りないところが一番の課題なのですが。

満足して使っていますが、7.1サラウンドに関してはレビューを見ても意見が分かれているので、個人差があるかと思います。

また、win10のサラウンド設定をしておかないと定位がぼんやりしてしまうのですが、そのあたりの説明がわかりづらかったりするので、そういうので不満を持った人がはけ口みたいにレビューを書くのでなかなか本当の性能を把握しづらいところはあります。

自分には合う機材なので値段以上の価値がありました。

7.1サラウンドを悪くない、と思っている方にとっては良い機材だと思います。