【MTGアリーナ】初心者が無課金でそこそこのデッキを作る方法【マジック:ザ・ギャザリング】

※アップデートにより内容が変更になることがあります
※内容はあくまでも無課金でギリギリ組める「初心者」向けの話です。ミシックで順位がついたり、大会で戦う玄人さん向けではありません

MTGアリーナはマジック:ザ・ギャザリングのオンライン版です。

基本、無料でプレイできます。

基本は無料ですが、手っ取り早く好きなデッキを組みたい場合は課金が必要です。

そうはいっても、無料ゲーを始めたばかりのときに、何も考えずにすぐに課金というのは、ためらう人が多いでしょう。

ある程度試して、面白かったら課金しようかな、という考えは普通だと思います。

ただ、多少なりともちゃんとしたデッキを組んだ方が、面白いかどうかの判断には良いわけです。

初期チュートリアルチャレンジでもらえるデッキだけでは、その判断には足りません。

この記事では、初心者が無課金である程度ちゃんとしたデッキを1つ組むための方法を記載します。

一通りなぞるにはだいたい1週間から10日ぐらいかかります。

そのため、これだけ書いておいてなんですが、まどろっこしいのが嫌な人は課金することをお勧めします。

一連の流れ

  • STEP.1
    MTGアリーナのインストール
    公式サイトからクライアントをダウンロードしてインストールしましょう。
  • STEP.2
    チュートリアル
    最初にゲームを起動すると、強制的にチュートリアルが始まります。時間があるときに起ち上げましょう。
  • STEP.3
    プロモコード入力
    大量のパックを取得できます。ワイルドカードが必要なので、必ずプロモコードを入力してパックをもらっておきましょう。
  • STEP.4
    カラーチャレンジ
    初心者用のチュートリアルを兼ねたチャレンジをクリアして初期デッキを手に入れましょう。意外と不親切な設計なので、良く考えて問題にあたりましょう。
  • STEP.5
    デイリー報酬
    毎日のデイリークエストをこなしてゴールドを稼ぎましょう。パックに変えることでワイルドカードを増やせます
  • STEP.6
    パック開封
    溜めておいたパックを一気に開けましょう。あなたの運が最初に試されます。強いカードやレア以上のワイルドカードがたくさん引けると少し楽になります
  • STEP.7
    ワイルドカード
    ワイルドカードの枚数次第で最初の無課金デッキの強さが決まります。ワイルドカードの枚数はデッキ選択に大きな影響を与えます
  • STEP.8
    デッキ選択
    実際に作るデッキを考えましょう。ワイルドカードの枚数をもとに、単色デッキを組むのがお勧めです。
  • STEP.9
    課金
    もしゲームを面白いと感じたら課金しましょう。

MTGアリーナのインストール

まずは公式からインストールしましょう。

MTGアリーナ公式ページ

Windows、Mac、Android、iOSとだいたいのプラットフォーム用に揃っています。

課金する場合は、これを書いている時点ではアンドロイドが一番安いです。

PCはクレジットカードやPayPalでのドル建て決済になるので、為替レートの影響を受けます。

iPhoneなどのiOSはプラットフォーム代金が高いので一番割高です。

最初はとにかくカード内容を「読む」ことになるので、画面の大きいPCでプレイするのが楽です。

必要な情報を入力してログインします。

アカウントは初期化などができないようなので、同一アカウントでのリセマラ的なことはできないようです。

チュートリアル

MTGアリーナを起動すると、チュートリアルが強制で始まります。多少時間に余裕があるときに起動するのが良いです。

チュートリアル自体は言われたとおりに操作するだけでOKです。

ある程度理解するには、カードの内容をちゃんと読まないといけないのですが、最初はちゃんと読んでも初心者には良くわからなかったりします。

マジック特有の専門用語や、カード内に詳しく書かれていない効果などがあるため、最初はわからなくても当然です。狭いカード内に凝縮して情報を書いているので仕方ない部分もあります。

とりあえず最初はなんとなくで良いと思います。

プロモコード入力

チュートリアルが終わると、自由にメニューを見られるようになります。

まず最初に、プロモコードを入力して、無料でもらえるパックを全て取得します。

プロモコードはストアの右上にある「コードを引き換える」欄に入力します。

ですが、パックはすぐには開けません。

この後、チャレンジをクリアしていくと、初期デッキをもらえるのですが、どうもすでに持っているカードと被ると、その分は手に入らないらしいのです(実際そうなのかは未確認)。

パックからの開封はランダムですが、初期デッキのカードは固定です。

カードが被ってその分をもらえないのは悔しいので、ここではパックを開けずに、先に初期デッキを手に入れます。

今後、アップデートとかで変わるかもですし、プロモコードの期限などが終わって、初期デッキとパックのカードかぶりがなくなれば、この辺りは無視してもかまわなくなると思います。

プロモコードはまとめてくれている人がいるので、ググると出てきます。プロモコードは有効期限があるので、その時々で変わる可能性があります。ネット上に載っていても期限が切れているコードもあります。

時期によっても変わりますが、だいたい60パックぐらいは無料でもらえます。2023からの新しいカードセットではプロモコードではなく、ゲーム内のお知らせでパックをもらえるので、この辺りは時と共に変わっていく可能性が高いです。

チュートリアルが終わると、単色の初期デッキ5つが手に入ります。

カラーチャレンジ

※2023年3月末にアップデートが入り、デッキ取得などの手順が一部変更になっています。

カラーチャレンジを1つずつクリアします。

各五色×五つ、計25のチャレンジをまずクリアします。

チャレンジクリアは色ごとに分かれていて、各色詰将棋のような4つのチャレンジと、対人戦1つの計5つ×5色です。

詰将棋チャレンジは正解の手をさしつづければ、CPUの手も固定なので必ずクリアできます。手は1つだけではないですが、正解の手を差さないとクリアできないようになっています。

対人戦は勝ち負け関係ないので、マッチ開始とともに投了でもクリアになります。

1つのチャレンジをクリアするこどにゴールドやワイルドカードなどがもらえます。

初期デッキは非常に弱いですが、最初のころのチャレンジはこれでクリアしていくことになります。

また、初期デッキの大半が、そのままではスタンダードで使えません。アルケミーなら使えます。

アルケミーとかスタンダードなどのモードについては後で少しだけ触れます。

25個のカラーチャレンジをクリアすると、日に1つずつのカラーチャレンジが追加されます。

1つクリアするごとに、基本的な多色デッキを1つ手に入れることができます。

最初の5つはデイリーで、最後の5つは1日でクリアできます。

だいたい1週間ぐらいから10日ぐらいで、初期デッキは全て手に入ります。

これでやっとパックを開けられますが、その前にデイリーのカラーチャレンジと並行して進めるデイリークエストについて記載します。

カラーチャレンジをクリアしておくと、そこそこゴールドが手に入るのですが、これが最初のデッキづくりに役立ちます。

デイリー報酬

MTGアリーナでは、毎日1つのデイリークエストが更新されます。

報酬としては、パックの交換などに使えるゴールドと、マスタリーパスを進めるためのXP、カードそのもの、などになります。

カラーチャレンジをクリアしつつ、デイリークエスト報酬でゴールドを集めることで、カードと交換することができるため、それを狙っていきます。

デイリークエストは500ゴールドか750ゴールドのクエストがあり、ランダムです。1日1回だけ、クエストを変更することができますが、変更しても750になるとは限りません。ただ、500のクエストの場合はダメ元で一度変更すると、たまに750になります。3つまでストックすることができます。デイリークエストは追加で500xpももらえます。

もう一つのデイリー報酬は、毎日15勝まで、1勝ごとにゴールドなどがもらえます。15勝すると合計で、750ゴールド、250XP、カード6枚がもらえます。

デイリークエストの報酬と合わせて、1日1パックと交換することができる分のゴールドがもらえる、かつカード6枚は地味に大きいので、なんとか毎日15勝を目指したいところですが、めんどくさいのでそこそこでも大丈夫です。4勝すれば550ゴールドで、その後の取得率は落ちるので、1つの目安は4勝です。

初期デッキは弱いのでめんどくさいですが、1つ使えるデッキを作ってしまえば4勝は難しくないです。

もう一つ、ウィークリークエストがありますが、こちらはマスタリーパスを進めるためのXPが報酬で、1勝ごとに250XP、15勝まで報酬があります。

マスタリーパスは有料と無料分がありますが、無料分のパック狙いでウィークリークエストも進めていきます。ただ、デイリークエストやデイリー勝利報酬を狙っていれば、ウィークリークエストは自然とクリアしているので、気にしなくても良いです。

デッキ取得のカラーチャレンジを毎日クリアしつつ、デイリー報酬も同時に獲得していくことで、パックを6つ交換できるぐらいのゴールドを追加で溜めることができます。

手に入れたXPでマスタリーパスも進んでいるので、マスタリー無料分でこちらも6パック程度は交換できます。

無課金の場合はこのパックがワイルドカードのために重要になります。

ゴールドの使い道はパック以外にもドラフトで使うなどがありますが、初心者の人にドラフトはオススメしません。

特にカードゲームを初めてプレイする人には、ドラフトはかなり難しいので、パック引き換えに使ってワイルドカードを取得するほうをオススメします。

逆に、カードゲームわかっているよーという人にとっては、ドラフトはかなりおいしいイベントになります。強い人ほど、勝てる人ほど、ゴールドはパックに変えるよりもドラフトに使ったほうが良くなります。

そのため、初心者の方にはパック交換をオススメしますが、この辺りは個人の考えなので、人それぞれです。

また、カラーチャレンジの黒をクリアするとジャンプイン参加権を5つもらえます。

ジャンプインもまた初心者の方には理解するのが難しい仕組みなのですが…。

参加権は後からでも使えるので、ここでは触れません。こちらも一定数のカードが手に入ります。

パック開封

カラーチャレンジを全てクリアし、単色デッキ5個、複数色デッキ10個を手に入れたら、パックを開封します。

パックを1つ開封すると、8枚のカードが手に入ります。

1枚は確定でレア以上(ワイルドカードの場合もあり)が入っています。運が良いとレア1枚、神話レア1枚のように、レア以上が2枚入っていることもありますが、稀です。

実際のカードのほかに「ワイルドカード」と呼ばれる、好きなカードを作成することができる引換券が手に入ることもあります。レアのワイルドカードが手に入ったら、好きなレアカードを1枚作れます。このカードが重要です。

また、この時に出てくるレア以上のカードも結構重要ですが、運なのでなんとも言えません。

その時の環境で使えるカードが出てくると非常にラッキーです。そのカードを軸にデッキを作ると、ワイルドカードが節約できますが、レア以上でも全く使われていないカードがたくさんあるため、あまり高望みせずに開けると良いです。

もう一つ重要なのが、パックを開けると、6枚ごとにレア以上のワイルドカードが1枚手に入ります。5回に1回ぐらいは神話レアカードが1枚手に入ります。パック画面の右上に、あと何枚パックを開けると何色のワイルドカードが手に入るのかわかるようになっています。

最初にプロモコードでもらえるパックは、このワイルドカード取得に非常に重要な要素になるため、無課金でそこそこのデッキを組むために絶対に必要になります。

ワイルドカードの枚数

開けたパックからワイルドカードが出てくるかどうかは運なのでなんとも言えないのですが、少なくとも6枚のパックを開けると、レア以上のワイルドカードが1枚手に入ります。これが重要です。

プロモコードなどで大体60パックぐらい、デイリークエスト報酬とマスタリーパスでだいたい6パックずつぐらい取得できます。

これだけで、レア以上のワイルドカードが12枚手に入ります。

また、パックを70個開けると、だいたい10個に1つぐらいはレア以上のワイルドカードが手に入ります。この辺りは運に左右されるのでムラが出てしまうので、仕方ない部分です。

合計して、だいたいレアが10枚から16枚くらい、神話レアが3枚から6枚ぐらいのワイルドカードを取得できます。

これが無課金でそこそこ使えるデッキを作るために非常に重要になります。この資産を使って、環境でそこそこ戦えるデッキを1つ作ることで、その後のデイリー報酬やランク報酬の取得難易度が変わってくるわけです。

コモンとアンコモンのワイルドカードが足りないということはほぼないので、気にしなくても良いです。

本音を言うと、この初期デッキを作るタイミングで神話レア4枚、レア20枚は欲しいのですが…。

このワイルドカードが欲しいので、手っ取り早くデッキを作りたい人は課金するのが良いわけです。欲しいカードが入っているセットのパックを大量に買って(と言いつつ、最新のカードセットを買うのがレアカード取得には一番お得なのですが)、出なくてもワイルドカードで取得することで、デッキを作ることができるからです。

また、数量限定ですが、ワイルドカードは購入できます。

そういうこともあって、最初にも書きましたが、課金するほうがお勧めなわけです。

デッキ作成前の事前情報

最初のデッキ選択がこれがまた難しいです。

環境でそこそこ勝てて、ワイルドカードの枚数が足りている必要があります。

また、最初は資産が少ないため、サイドボード入りのBO3用のデッキは資産が足りないことが多いです。

そのため、BO1である程度勝てるデッキが必要になります。

もう一つの問題はモードです。資産が少ないため、モード的にはアルケミーかスタンダードを選択するのをオススメしますが、この2つのモードはどちらも癖が強いため、選択が難しいです。

スタンダードは紙と連動しています。現実世界で紙のカードで対戦するのと同じカードプールで戦えます。将来的にリアルでもMTGをプレイしたい人はこちらがお勧めです。

アルケミーはMTGアリーナの専用フォーマットです。スタンダードのカードはほぼ使えますが、それに加えて、アルケミー専用(ネット専用)のカードが追加されています。

さらに、ネット専用の調整(だいたい強くなってる)が入っているカードが多数あります。アルケミーで勝つためには、ネット専用の強いカードを作るか、そのカードに対応できるデッキを組む必要があります。ただし、カードは調整される可能性もあるため、少ない資産をどう使うかに悩む無課金初心者には結構きついです。

もう一つ、初期デッキの大半が、スタンダードでそのまま使えないということです。スタンダードでは期限が切れてしまったカードが初期デッキには多数入っているのですが、それらがアルケミーで使えるカードとして採録されているためです。

既存のカード資産を使いまわそうとすると、アルケミーでしか使えないカードか入っていて、必然的にアルケミーになる、なんてことになります。

この辺りは悩みどころです。

ただ、アルケミーの場合は、その時に環境で強いデッキを作ってしまえば結構簡単に勝ててしまうので、そちらを狙うのもありです。アルケミーはアルケミーの面白さがあります。

初心者にオススメするのならば、いろいろ目をつぶってスタンダードです。

理由がいくつかありますが、大きな要因の一つとして、デッキを選択する際に、ネット上にたくさん情報があるというのが大きいです。リアル大会ではアルケミーはほとんどなくスタンダード中心なので、公開されているデッキの情報もスタンダードが多いです。

初心者が0から強いデッキを組むのは相当難易度が高いため、既存のデッキの情報が多いスタンダードが良いと思います。

デッキ選択

実際にデッキを作ります。ここではスタンダードを例にあげます。

ここは慎重に行きたいところですが、作るときはえいやっと作ってしまわないといつまでたっても始まらないので、難しいところです。

MTGアリーナでは、カードを割って別のカードを作るということはできないので、一度ワイルドカードを使ってしまうと戻すことができません。さらに、スタンダードはカードのローテーションがあるため、作ったカードはいずれスタンダードで使えなくなります。そのため、慎重にならざるをえないのですが。

ワイルドカードの枚数とも相談になりますが、基本方針は2つです。

・単色デッキにする

環境には多色の強いデッキがたくさんあります。MTGの醍醐味の1つでもあります。ですが資産がない場合には大きな問題があります。

多色土地です。

強い多色土地はレア以上になります。ワイルドカードは10枚から15枚なのですが、多色デッキを作ろうとすると、レア土地だけで最低10枚ぐらい欲しくなります。

無課金で1週間だと、レアのワイルドカードの大半を土地に使うことになるのはきついです。

そのため、最初は単色デッキをオススメします。

・ワイルドカードが少なくて済むデッキを選ぶ

公式の連載記事などに載っているデッキは、ほとんどのカードがレア以上、なんてデッキがあります。

今回のデッキ構築では、全カード60枚、土地25枚として、残り35枚のカードのうち、レア・神話レアにできるカードは20枚弱ですが、デッキによっては30枚弱レアを使っているなんてのがあります。

そういったデッキの場合は、中途半端に再現しても逆に弱くなってしまうので、ワイルドカードが足りるレア枚数で完結しているデッキを選ぶことをオススメします。

となると、その時の環境で作成可能なデッキが絞られてきてしまうのですが。

以下、デッキ作成判断の目安になるような、デッキの参考情報を載せておきます。

デッキはBO1用です。

レア15枚前後、神話レア4枚前後で組みます。

2023年3月時点のデッキ情報なので、時がたつにつれて、デッキリストは役に立たなくなります。

赤単アグロ

以下の赤単アグロは、2023年3月時点で、スタンダードの大会で結果を出している赤単アグロをベースにしたデッキです。

レア土地も入っていますが、素の山を23枚で良いです。ワイルドカードは基本はクリーチャーを優先で、あまったら土地も作るぐらいで良いですが、BO3もやりたい場合は、レア土地は後回しで良いと思います。

英語のデッキリストの掲載は、MTGアリーナのクライアントがバグっていて、言語を英語にしてインポートしないと取り込めないからです。

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デッキ
19 山 (SIR) 288
2 ミシュラの鋳造所 (BRO) 265
1 ミレックス (ONE) 254
1 反逆のるつぼ、霜剣山 (NEO) 276
4 血に飢えた敵対者 (MID) 129
3 ロノムの発掘家、フェルドン (BRO) 135
4 怪しげな統治者、スクイー (DMU) 146
4 轟く雷獣 (NEO) 166
4 フェニックスの雛 (DMU) 140
4 熊野と渇苛斬の対峙 (NEO) 152
4 火遊び (MID) 154
4 稲妻の一撃 (DMU) 137
4 僧院の速槍 (BRO) 144
2 絞殺 (SNC) 125

Deck
4 Bloodthirsty Adversary (MID) 129
19 Mountain (SIR) 288
2 Mishra’s Foundry (BRO) 265
1 Mirrex (ONE) 254
1 Sokenzan, Crucible of Defiance (NEO) 276
3 Feldon, Ronom Excavator (BRO) 135
4 Squee, Dubious Monarch (DMU) 146
4 Thundering Raiju (NEO) 166
4 Phoenix Chick (DMU) 140
4 Kumano Faces Kakkazan (NEO) 152
4 Play with Fire (MID) 154
4 Lightning Strike (DMU) 137
4 Monastery Swiftspear (BRO) 144
2 Strangle (SNC) 125
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レアクリーチャー11枚、神話レアクリーチャー4枚、もしレア土地を使うならばレア土地4枚、後は全てコモン・アンコモンで作れます。

初期無課金で十分対応できるデッキです。

ただ、このデッキ、初心者には少し難しいです。

特に「怪しげな統治者、スクイー」と「ロノムの発掘家、フェルドン」「轟く雷獣」をどう使うかの判断は、MTGをプレイしたことがない人には直感的にわかりづらいです。

初心者には直感的にわかりづらいのに、このデッキの核はこの3つのレアカードなので、慣れるまでは勝ちづらいのですが、わかるとBO1でもかなり勝ちやすいデッキです。ゴールドぐらいだったらさっと抜けられます。デイリーの15勝用だったら十分すぎるぐらいのデッキです。

もちろん弱点もあるデッキでして、BO1の場合は相性の悪いデッキに当たるとすぐに負けます。

赤単アグロの良いところはワンマッチが短くて済むところです。短期決戦で押し切れば勝ち、長期戦は不利というデッキです。

環境でアグロが増えると、アグロ対策カードを積むデッキが増え、相対的にきつくなるため、その時の環境がどうなのかでも変わりますが、どんなカードゲームでもアグロはなんだかんだで一角を占めるので、選択肢としてはありです。

長期戦に耐えるようにするには、赤のプレインズウォーカー、ダメージ数が4点・5点になる呪文、鏡割りの寓話などをメインカードと変更することで対応できます。プレインズウォーカーカードはレア・神話レアなため、BO3まで対応しようとなると、少しコストが高くなります。土地4枚をやめて鏡割りの寓話を作っておくと、後々の幅が広がるので、そちらの方が良いかもしれません。

もし安く作るのならば、「怪しげな統治者、スクイー」「ロノムの発掘家、フェルドン」「轟く雷獣」と同コストでそこそこの安いカードを探すことになります。

初期デッキに含まれる「無謀な嵐探し」、多色土地デッキに強いアンコモンの「焼炉の懲罰者」、敵のコントロールを1ターンだけ奪う「血の裏切り」、4点ダメージの「抹消する稲妻」などが安い代替候補です。

アルケミー専用カードだと「城砦の諜報員、アンバーグリス」や「衝撃的な悪戯」あたりも安いカード候補になります。

土地に関してですが「ミシュラの鋳造所」と「反逆のるつぼ、霜剣山」は土地機能に合わせて速攻クリーチャーを作れるので、赤単アグロに相性が良いです。そのため、あと一押しの時に役に立ったりします。

ミレックスはどちらかというと長期戦の時に役に立つ、トークン作成可能な土地です。後述する青単テンポなど、クリーチャーをあまり出してこない系デッキに対して、役に立つ時があります。

青単テンポ

青単テンポも良くあるデッキなのですが、こちらも2023年2月・3月あたりの大会で結果を出しているデッキをもとにしています。微妙にマイナーチェンジをしつつも、基本は変わらずにそのまま残り続けているデッキです。

さらに、レアが非常に少なくて済むのに非常に強いデッキということで、ランクでも結構見ます。

レアが最低4枚で済むのがでかいです。(以下デッキでは6枚)。

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デッキ
22 島 (XLN) 264
4 傲慢なジン (DMU) 52
4 トレイリアの恐怖 (DMU) 72
3 かき消し (SNC) 49
3 衝動 (DMU) 55
4 考慮 (MID) 44
3 消えゆく希望 (MID) 51
4 発見への渇望 (VOW) 85
2 知識の流れ (BRO) 49
3 否認 (RIX) 44
2 青の太陽の黄昏 (ONE) 43
3 呪文貫き (NEO) 80
3 本質の散乱 (DMU) 49

Deck
22 Island (XLN) 264
4 Haughty Djinn (DMU) 52
4 Tolarian Terror (DMU) 72
3 Make Disappear (SNC) 49
3 Impulse (DMU) 55
4 Consider (MID) 44
3 Fading Hope (MID) 51
4 Thirst for Discovery (VOW) 85
2 Flow of Knowledge (BRO) 49
3 Negate (RIX) 44
2 Blue Sun’s Twilight (ONE) 43
3 Spell Pierce (NEO) 80
3 Essence Scatter (DMU) 49

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注意点は、赤単アグロ以上に癖があり、初心者にはあまり向かない点です。

ですが、安い。

安いですが、このデッキを極めている人はめちゃくちゃ強いので、大会で結果を出す人が定期的にいたりします。

ただ、ランクでもフリー対戦でもそこそこ対戦があるのですが、安くて作りやすいためか、使い方がわかっていない人が結構います。

筆者のような中途半端なウデマエのプレイヤーが使うと、このデッキを知らない人にとってだけ通用する、さながら初心者狩りデッキ、みたいな運用しかできなくなります。

このデッキの特長は、墓地に捨てる特定カードの枚数で使用コストが下がる「トレイリアの恐怖」を盾にして、墓地に捨ててある特定カードの枚数がそのままパワーになる「傲慢なジン」というレアカードで殴り、勝つことです。

そのため、それ以外のカードのほとんどを手札を捨てて新しく手札を引くカードと、相手の呪文を妨害するカードで構成されています。

チュートリアルなどで少しやった、相手のターンに相手のアクションに対してカウンターでカードを出すことがメインなデッキです。

デッキリストでは「青の太陽の黄昏」を入れてますが、同じレアの「渦巻く霧の行進」なども候補ですし、レアを使わないなら、「とんずら」とか、各種かきけし系呪文の数を増やすみたいな感じになります。

このデッキの弱点は墓地対策カードです。墓地のカードを追放できるカードが相手に出てきて、それを除去できない場合、「傲慢なジン」が無力化され、「トレイリアの恐怖」がなかなか出せない展開になります。

また、相手が除去をたくさん積んでいる場合、「トレイリアの恐怖」の護法2をものともせずに除去を連打されたり、ジンも出たらすぐ除去される、なんてことになると、カードを捨てて引くことしかできなくなり、墓地対策カードと合わさると何もできなくなり、その間に相手のクリーチャーにやられるなんてこともあります。

赤単アグロで紹介したミレックスは、そういった青単テンポとの膠着状態でも毒性つきのトークンが出せるため、じわじわと追いつめられたりします。

黒単

2023年3月の大会で、黒単バーンの堕落デッキが結果を出していたのですが、このデッキはちょっと高いので、初心者デッキとしては辛いです。

そのため、いくつかのカードをレアカードと除去カードに置き換えたデッキになります。置き換えたカードの性質上、堕落まで土地を伸ばすのがきついので、堕落は抜いてるのですが、ドロスの魔神を使わないならば堕落のほうが長期戦に対応しやすいと思います。

あと、ドロスの魔神は初心者には使いづらい部分もあるので、抜いてしまうのも一つの手ですが、黒のレアで4コス 6/6飛行は非常に強いので、安くて強いデッキとなると入れたくなります。

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デッキ
25 沼 (SIR) 285
2 ファイレクシアの肉体喰らい (BRO) 121
3 ドロスの魔神 (ONE) 82
2 黙示録、シェオルドレッド (DMU) 107
4 絶望招来 (NEO) 101
4 しつこい負け犬 (SNC) 97
2 魂転移 (NEO) 122
2 墓地の侵入者 (MID) 104
2 切り崩し (DMU) 89
2 苦痛ある選定 (ONE) 81
2 胆液まみれ (ONE) 91
2 冥府の掌握 (MID) 107
2 喉首狙い (BRO) 102
2 シェオルドレッドの勅令 (ONE) 108
1 悪意ある機能不全 (NEO) 110
3 勢団の銀行破り (NEO) 255

Deck
2 Phyrexian Fleshgorger (BRO) 121
25 Swamp (SIR) 285
3 Archfiend of the Dross (ONE) 82
2 Sheoldred, the Apocalypse (DMU) 107
4 Invoke Despair (NEO) 101
4 Tenacious Underdog (SNC) 97
2 Soul Transfer (NEO) 122
2 Graveyard Trespasser (MID) 104
2 Cut Down (DMU) 89
2 Anoint with Affliction (ONE) 81
2 Drown in Ichor (ONE) 91
2 Infernal Grasp (MID) 107
2 Go for the Throat (BRO) 102
2 Sheoldred’s Edict (ONE) 108
1 Malicious Malfunction (NEO) 110
3 Reckoner Bankbuster (NEO) 255

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ある程度レアの枚数が必要なため、少し割高になります。

これでもレアが足りなくて、調整したとしても、本当はレア20枚ぐらい欲しいデッキです。

元々のデッキでは、「黙示録、シェオルドレッド」「ファイレクシアの肉体喰らい」「ヨーグモスの法務官、ギックス」「ヴェールのリリアナ」と8枚の神話レアが入っていますが、初心者が最初に組むデッキとしてはコスト的にきついので、神話レアはシェオルドレッド2枚と肉体喰らい2枚に抑えています。

代わりに、レアの「ドロスの魔神」を3枚入れています。墓地の侵入者などは本当は4枚入れたいのですが、資産的にきついので2枚にしています。ただ、負け犬との兼ね合いもあって枚数は難しいところです。勢団の銀行破りをドローソース兼4点火力として使うため3枚、絶望招来がかなめなのでこちらは4枚と、レア系16枚になります。

レアよりも神話レアのワイルドカード取得が多かった場合は、レアを少なくしてその分「ファイレクシアの肉体喰らい」「ヨーグモスの法務官、ギックス」などのクリーチャーを増やすでも良いかと思います。

クリーチャーを溜めて戦う場合は、「苦難の影」や「進化した潜伏工作員」などを使いたいところなのですが…。レアカード枚数がきつい初心者構築という制限上、コモン・アンコモンの除去でどうにかする形を選んでいます。

レアカードが20枚ぐらいあるのならば、「苦難の影」や「進化した潜伏工作員」「墓地の侵入者」などの枚数を増やすのですが、15枚程度に抑えようとすると…。今回のデッキでは除去を入れてますが、ゾンビ系のクリーチャーや勢団の銀行破りとシナジーのある3パワーの忍者とかが候補にあがるかなと思います。

アルケミーなら「ギックス派の再利用者」なども候補に上がる感じですが、こらちはレアカードなのがネックです。

黒単はゾンビ系や強請る大入道を基軸にするなどしても、戦えるデッキが組めますが、最低限ランクで戦える構成にしようとすると、どうしてもレア枚数が欲しくなるカードが多いな~という印象です。

このデッキは序盤は除去と銀行で耐えて、ドロスの魔神とシェオルドレッドと絶望招来で決めに行く、みたいな感じになります。

とりあえず除去しとけばなんとかなるので、初心者向きではあったりしますが、ちょっと高いのがやっぱりネックなデッキです。

この程度でもゴールドを抜けるのは簡単なので、最初に作るデッキとしては十分だと思います。

白単

白単も戦えるデッキを作ろうとするとレア枚数がかさむため、レア15枚前後だと中途半端なデッキになります。

2023の第一四半期の大会では白単が結果を出している大会もあるので、強いデッキが存在してはいるのですが…。

特に白単は神話レアが欲しくなるのが辛いですね。

以下は神話レアがすこし多めに手に入った場合に組めるデッキです。

「華やいだエルズペス」と「永岩城の修繕」は初期デッキから手に入るので、ワイルドカード枚数のカウントからは抜いています。

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デッキ
24 平地 (SIR) 279
1 華やいだエルズペス (SNC) 11
2 永岩城の修繕 (NEO) 34
2 第三の道のロラン (BRO) 12
2 粗暴な聖戦士 (MID) 7
3 セラの模範 (DMU) 32
3 放浪皇 (NEO) 42
1 聖域の番人 (SNC) 30
2 告別 (NEO) 13
3 婚礼の発表 (VOW) 45
2 運命的不在 (MID) 18
3 野心的な農場労働者 (MID) 2
2 神憑く相棒 (NEO) 38
3 軍備放棄 (BRO) 11
3 勢団の銀行破り (NEO) 255
2 骨化 (ONE) 26
2 仮初めの時間 (MID) 6
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結構苦しい構成ですが、そこそこ戦えます。ゴールドぐらいだったら簡単に抜けられますが、相性によってかなり左右されるデッキでもあります。

基本的にはゆっくり構えて「野心的な農場労働者」や「永岩城の修繕」で土地を引きつつトークンを出していき、最終的に「セラの模範」「聖域の番人」につなげていく形です。

神話レアの枚数が多ければ「放浪皇」4枚、「セラの模範」3枚、「聖域の番人」2枚、のように入れていきたいのですが、初期構築時に神話レア9枚は厳しいので、その分を除去などに回しています。

「粗暴な聖戦士」「第三の道のロラン」は場に出しながらクリーチャー・アーティファクト・エンチャントに干渉できる良いカードですが、レアワイルドカードが足りない場合は、「別館の歩哨」「聖戦士の奇襲兵」あたりが代替カードになります。

また、レア枠の除去カードがキツイ場合は「骨化」が優秀なのでこちらでも良いです。

ドローソースのカードを増やして、土地の枚数を22枚にしてもそこまで困らないのが特徴でもあります。

「華やいだエルズペス」と「永岩城の修繕」が初期デッキにあるので、多少余裕があるカード選びをできるのが特徴ですが、神話レアのワイルドカードが少ない場合は白単は少しきつくなります。

赤単アグロのような速いデッキに対しては、手札次第でもありますが、何もできずに負けることがあります。

考えなしに適当にクリーチャーで攻撃しても負けやすいため、初心者にはあまり向かないデッキですが、じっくり腰をすえてマッチを戦いたいという人には向いています。

相手のクリーチャーが溜まっても「告別」で飛ばしたり、マナを残して相手の攻撃ターンに「放浪皇」を構えたりと、赤単アグロなどでは学習できないMTGの動きを練習できるのが強みでもあります。

デッキは参考程度に

ここで上げたデッキは単なる参考です。

BO1向けなので、特定の不利デッキに当たると何もできずに負けたりしますし、中途半端にレアを抜いているので、元のデッキからパワーが落ちたりしています。

赤単アグロと青単テンポは参考デッキとほとんど変わらないので、比較的強さを保っていますが、黒と白はかなり劣化版です。大会向けに調整されたデッキは、大会時点でのメタに対応しているため、ネット上の環境とは異なる場合があり、そのままでは通用しない可能性があるので、その点も注意が必要です。

ただ、初心者の方が、ある程度のプレイスキルがあれば、構築のBO1スタンダードランクで簡単にプラチナに行けるぐらいのパワーはあるデッキかと思います。

ミシックを目指したい人は、ある程度時間をかけて、ワイルドカードを集めて調整するか、課金して強いデッキを組むかするのが良いですが、ある程度はプレイングスキルでなんとかなるので、上手い人ならば参考デッキでもミシック到達できると思います。

筆者は、MTGを初めて10日目ぐらいで無課金でミシックに到達しました。ワイルドカードを無駄使いしたので、例として載せたデッキよりも弱いデッキでしたが、意外と簡単にミシック到達できたので、運も良かったのかなと思います。

ワイルドカード交換の注意点

  • ワイルドカードは戻せない
  • スタン禁止カード
  • スタン落ち

ワイルドカードは一度交換すると基本的には戻せません。

そのため、交換する場合は慎重に使う必要があります。

また、スタンダードには禁止カードというものがあります。禁止カードを作ってしまうと、スタンダードでは使えないので注意が必要です。

禁止カードは時期で変わる可能性があるので、公式から発表を気にしておく必要があります。

もう一つ、スタンダードには使えるカードセットの期限があります。

例で挙げたデッキでも、2023年秋には使えなくなるカードが結構あります。スタン落ちすると使えなくなってしまいます。

夏に始めた人にとっては、貴重なワイルドカードで作ったカードが数か月しか使えない、なんてことにもなるので、始める時期によっては注意が必要です。

カード資産が集まってきたら

MTGアリーナは毎日続けていると、ゴールドが溜まっていきます。

その分をパックと交換すれば、ワイルドカードが増えていきます。毎日一パックもらっていけば、1週間で1枚はレア以上のワイルドカードが手に入るわけです。

これを溜めていくことで、無課金でもデッキを強化していくことができます。それらをもとにサイドボードなどを考えていくと、BO3でも戦えるデッキに近づきます。

ただし、時間がかかります。

最初に作ったデッキを駆使してランク戦をプレイしたりして、このゲームは結構楽しいね、となったら、課金するのが良いと思います。

課金して、「ぼくのかんがえたさいきょうのでっき」をぜひ作ってみてください。