宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する【webで読んだ漫画の感想】

webで読んだ漫画の感想を備忘録的に書いていく。

「宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する」。

出版はKADOKAWA 、原作はすずの木くろ、漫画は今井ムジイ。無料で読むには、webだとニコニコ静画とかComicWalker。

戦争の影響によって起こる陰鬱な影響をどんよりと描く漫画。

原作はなろうでも読める。


長い序盤の内政を抜けると、そこには不穏な空気が待っていました、的な漫画。

現代技術で内政発展、幸せな異世界転移生活、という感じではない。

人間関係も含めて意外とドロドロな漫画。

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住するの感想

「宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する」と、タイトルに「移住」とあるので、大金獲得プラス異世界転移でスローライフ系の異世界開発内政漫画かな?と最初は思っていたけど、読んでいったら悲惨な戦争を描く漫画だった。原作もそうなので、多分ある程度忠実にコミカライズしている模様。

戦争といっても、合戦とか戦術とかを書くというよりは、その背景だったり、戦争の影響によって起きることだったりを不穏な空気で表現するほうに注力している感じ。

なろうの作者のページに書いてある紹介文を読んで「あー納得」という感じ。それを書きたいのね~と。

主人公は現代日本と異世界を行き来できるので、現代日本の技術をどんどん導入し、それを天才的な少女がどんどん吸収し、かつ領主などとも協力して内政し、それが軍事にも転用され…的に技術が発達していく。

その技術革新は急ピッチで、現地レベルでは青銅だったのが、原作ではいつのまにか毒ガス兵器をつくるまでに。とんでもないスピードで古代から記述革新していくのだけど、多分、第二次世界大戦レベルのあれこれを早くかきたいんだろうなと。原作の作者ページを読む分には多分そうなんだろなと。

こういう物語の難しいところは「そうである理由」なのだけど、この物語はその主人公じゃなくてもいいよね感が物語が進むにつれてどんどん出てきているのが辛い。特に軍事面の話に持って行くのならば、どこかで主人公が化けないときつそう。もしかしたら原作ではある程度その辺りに理由付けがしてあるのかも。敵側もどんどん技術革新していくのだけど、その理由付けも少し弱いので、第二次世界大戦レベルまで一気に持って行きたいのかな、それを書きたいのかな、という印象が強くなる。

このままだと偶然最初に出会った人達と偶然仲良くなったから、情が湧いてしまって、覚悟もなく大量破壊兵器につながる技術を異世界に導入した人、になってしまう。一応主人公は悩んでいるのだけどなんとなく覚悟がない感じ。主人公が成長してその行動に説得力のある理由がつくと、ここまで主人公が積み上げた人間関係と合わさって納得感がまして、名作になるんじゃないかなと思う。