webで読んだ漫画の感想を備忘録的に書いていく。
連載開始から読んでる「鈴木転生」。
出版社は講談社、作者は渡邉たろう、無料だとニコニコ静画の水曜日のシリウスやヤンマガwebで読める。
なろうなどでよくある異世界転生ものだが、少しひねった設定なのが特徴。
狩りつくされた異世界転生ものはあの手この手で設定をひねるが、絵柄と合わせて独創的。
「鈴木転生」というタイトルも、なろうっぽい長いタイトルをあえて避けているのかなと。
鈴木転生の感想
ブラック企業に絶望し、セミになりたいと思って自死を選んだ男が、神によってほぼ無敵のアンデットにされてしまった話。
動物や虫などに転生するたびに、セミへの転生を狙って1日で10,000回アイキャンフライをした結果、神が切れたためにそんなことになった。
もう一度死んだらセミに生まれ変わらさせてやると言われて喜んで転生したら、命を粗末にした報いを受けた、という設定。
ざっくりいうと、転生したら望まずにワンパンマンになったアンデッドの話。
よくある異世界転生ものは、主人公にとって都合の良いものが多い。強さを求める理由はどちらかというと自己中心的で利己的な動機だが、「鈴木転生」の主人公は厭世的。と言いつつ、セミになって自由に生きたい、という部分から、異世界転生ものによくある「努力せずに自分の思い通りになる世界」を求めているところは同じというのが設定としては興味深い。
自分を殺してくれる存在を探して、自分を召還した冒険者と冒険していくことで物語が進んでいく。
転生物によくある、ギルド・勇者・他の冒険者・ギルドの受付嬢、などなどの要素が出てくるが、テンプレを踏襲しつつも、違った視点から表現しているのが特徴。ブラックユーモア風味も主人公のキャラ付けからくるものかなとは思うが、その点もよくある異世界転生ものとは差別化できている。
懸念としては、強い敵を探して戦闘をするだけでは、話としては早晩に行き詰まると思うので、その時にどうストーリーをひねってくるのか、というところ。
物語上ですでに結構強くて裏のある敵と戦ってしまったので、その先どうするのか。
先が楽しみなwebで読める漫画。
期待大。